高信頼性ハードディスク “Non-Stop HDD”

ひとたび故障すれば、システムの停止やデータの破損・消失を招き、致命傷になりかねないHDDの障害。しかし、HDDの障害は経年劣化によってもたらされるよりも突然発生するケースが多く、SMART情報やエージングに頼るだけでは、信頼性の高いHDDを選別することができません。HDDは電気的な製品でありながら、化学やトライポロジーの技術の粋を集めた高度な精密機器でもあるからです。

ソルナックでは、HDD障害解析の実績や実験を重ね、HDDそれぞれの故障要素に対し、機能や安定性を測定する独自の特性試験を開発しました。
  • ソルナックHDD特性試験(HDDスクリーニング)

    ハードディスクの初期品質試験として一般的に行われるエージングやヒートランは、HDDにストレスを与え、短期間で障害をあぶり出す事によって初期不良の排除が行われています。

    ソルナックでは、これまでの経験の中で、エージングやヒートランでは数ヶ月~3年で故障するHDDを発見、排除する事は不可能であり、HDDの品質試験としては不十分であると判断し、ハードディスク特性試験を開発しました。

    mtbf_nonstophdd

    ソルナックHDD特性試験(HDDスクリーニング)は、長年にわたるHDD障害解析の経験に基づき、HDDにストレスを与えることなく、実用的なコストでハードディスク全数の特性を測定し、初期不良のみならず、将来故障をする可能性があるHDDを排除します。

  • MTBF 3000万時間とはどういう意味ですか?

    MTBFとは平均故障間隔(Mean Time Between Failure)のことであり、MTBF 3000万時間とは、3000万台のHDDを一斉に1時間稼働すると1台故障が発生するという意味になります。MTBF 3000万時間という数値は当社Non-Stop HDDの出荷数に基づいて算出した2008年3月時の実績値です。一般的にMTBFのメーカ公開値は、デスクトップモデルで60万時間、エンタープライズモデルで100万時間程度と言われています。一方、当社高信頼性ハードディスク Non-Stop HDDの実績値は3000万時間、故障発生率は0.025%ですので劇的な低減が実現されています。

  • 他社のスクリーニングサービスとの違いは?

    他社のスクリーニングサービスは、主にエージングによる初期不良の排除を目的としたものです。エージングによる初期不良の排除で不良率を一定水準まで下げることは可能ですが、HDDは他の電子機器と異なり、初期故障期間経過後も不良率が大きく低下することはなく、バスタブ曲線といわれる典型的な故障率曲線を示さないと考えられるため、初期不良を排除するだけでは不良率を有意に下げることはできません。(参考:「Disk failures in the real world: What does an MTTF of 1,000,000 hours mean to you?」(Carnegie Mellon University)
    特に、故障時に直ちに交換することが難しい環境で24時間365日、安定的に使用できるHDDを選ぶには、S.M.A.R.T(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)のエラーや閾値に基づく排除では十分ではないと、当社では考えております。
    当社では独自に開発した特性試験を実施することで、エージングで判明する初期不良以外に、将来障害を発生する可能性のあるHDDも排除しております。その結果として、MTBF 3000万時間以上、障害発生率 0.025%以下という極めて低い障害発生率を実現しております。